【扁平上皮癌との闘病日記】あと3日


日曜日、点滴と痛み止めを貰いに動物病院に。点滴をあげてはいるものの、容体は一向に良くならない。ホント、ただ無理矢理延命させているだけみたいになってるかも。それでも、脱水の苦しみを考えると、それはそれで辛いだろうし、どのみち苦しいのであれば、してあげられることはしてあげたい。また、点滴を止めるタイミングを考えることが僕には出来ないというのもある。これは完全に僕のエゴだ。少しでも長くこの世に居て欲しい。どんな姿でもいい。かろうじてでも存在してさえくれれば、僕の心はなんとか安定する。

怖いんだよね、福ちゃんが居なくなるの。嫌だよ、お別れするのなんか…

あと3日。

4月13日は福ちゃんの誕生日である。正確な誕生日では無いけど、生後1ヶ月の福ちゃんを拾ったのが5月13日だから、ずっと4月13日を誕生日だということにしている。

これまでよく頑張ったね。せめて誕生日まではなんとか…と思っていたけど、あと少しだよ。頑張ってくれて本当にありがとう。

来週まで持たないかもしれない。ずっとそんな状態が続いてたんだけど、そう思うたびに、福ちゃんに会いに行けないもどかしさで心がモヤモヤしてしまっていた。そのせいで彼女と喧嘩して、僕が心無いことを言ってしまったり、酷い態度を取ってしまったり。本当に反省している。彼女は僕の一番の味方だ。きっと、福ちゃんを亡くしたときに一番僕を慰めてくれるのも彼女だろう。

彼女と話し合い、今週はずっと実家に帰っていいことになった。僕が実家に帰ってる間、彼女も実家に帰ると向こうのご両親に悪印象を与えてしまい兼ねないため帰らないでくれるということ、あらかじめ買ってある数日分の食料が無駄になってしまうこと等、色々と気を遣って貰ったり、許して貰ったりした。

兎に角、いつでも福ちゃんに会いに行けるという安心感を貰った。本当にありがとう。懐の深さ、いつも沢山考えて考えて、2人が良い方向に向かうよう思い遣りのある結論を出してくれる、彼女のそういう優しさが僕は好き。

ずっとモヤモヤしていた、結婚して実家を出てしまっていることによる福ちゃんに会いに行くことに対する制約。これが軽くなったことで、少し気持ちが晴れた。後はもう、心置きなく福ちゃんと最期の時間を過ごす事が出来ると思う。せっかく貰った大切な時間だから、後悔のないようにしよう。

でも、現実は中々厳しい。昨日も実家に帰って点滴やら何やらをしたんだけど、仕事後にやるのは本当に大変。福ちゃんが心配で中々寝られないという事もあり、ベッドに入ったのは夜中の1時になってしまった。しかも、6時半に起床するまでの間、ずっと約1時間置きに福ちゃんに起こされた。苦しいんだろうな、いきなり大声で鳴き叫び、暴れ出す。何度も、もうダメなんじゃないかと思ったよ。その度に脳が覚醒してしまい、なかなか寝付けず。ようやく意識が飛んだと思ったら、また起こされての繰り返し。

猫ベッドから落ちちゃったり、おしっこしちゃったり。その度に身体を元の位置に戻してあげたり、ペットシートを換えてあげたり。寝返りが打てないから、身体を反転させてあげたり。平日の夜中も、付きっ切りで介護するのは本当に大変だな。両親は、うるさいから福ちゃんをリビングに持ってっちゃうみたい。気持ちは分かるよ…しょうがないよね。でも、それを聞いて僕が付いてなきゃと一層思った。

だけど、月曜日からこれでは流石に応えた。1週間ずっとこんなんでは、体力も気力も持たない。それに、彼女に一週間も会えないのはやっぱり寂しい、、、

一度、今住んでいる家に戻る事にする。今日はしっかり休もう。有難い事に、自由にして良いと言って貰えてるので。でも、あんまり振り回しすぎないようにしなくちゃ。彼女には本当に感謝している。ありがとう。

今日はご飯食べたらすぐ寝ちゃいそうだなー。はぁー…

でも、程よく忙しいので意識が紛れる。それが良いのかどうかはわからないけど…。

でも最近、現実を受け入れる心の準備が整ってきている気がする。冒頭で、お別れなんて嫌だとは書いたけど…。そりゃもちろん嫌だよ、凄く。だけど、自然の流れには逆らえない。それに、お別れはいずれ必ず来てしまうんだから。心の持ちようというか何というか、そういうのが段々と分かってきた。

福ちゃん、もしかして僕の心が整うまで頑張って待っててくれたのかな…

そんなことを思ったりしている。

なんか、まとまりのない日記になってしまったけど、これで終わる事にする。おしまい。

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